ポエム
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明日へ向かって―
闇の芽が金色に輝く
夕暮れ時―7時の意匠よ
星はニキビのように空を埋め
明日の晴天を予告している

鳥が塒に帰るのか 羽ばたきの
鋭さがぼくに海鳴りのように届く
猫が餌を求めて 夜のしぶとさの裡を
目を殺気立たせて徘徊している

月が 泡立ったような光の中で
己れの満ち欠けを計量する時
野球帰りの少年が 不意に

自転車を降りて素振りを始める
金属バットが月影に映え
暫くして少年は―よし!と言って自転車を漕いだ
21/07/16 22:36更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
昔、野球をしていました。ですから、夏には強いのです。

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