ポエム
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夜間飛行
月に向かって飛んでゆく
旅客機―近くの星の灯りに
被されば 影しか見えなくなった
暗夜の蝶の羽ばたき―

見る間に形を取り戻した
その点滅する<蝶>は
この夜の裳裾にくるまって
優しく高く眠ってゆく

その 未来を含んだ飛行には
明るく澄んだ気流の揉み返しが
絶え間なく打ち寄せてくる

地平線も水平線も超えていって
目的地に着く頃には 旅人たちは
明日を目指して吹く風に出会うだろう
21/06/23 23:09更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
台風が来るかも知れませんね。ご用心を。

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