ポエム
[TOP]
猫属を謳う
君を追いかけてここまできた。

恋慕で浸水するほど、君に心酔している。
太古から続く誇大妄想、身勝手な神格化。
送る先の無い文を何枚も綴って、
束ねたものを見返す度に
喉を伝う狂おしいものを嚥下する。

一直線に、塀の上から僕を射抜いた
君の瞳は冷淡そのもの、淡い青い色合い。
それに火をつけられたなんて聞いたら
君は牙を魅せて嗤うだろうか。

月明かりを頼って、
黒黒とした闇夜をほろ酔いのまま無謀に歩く。
その裏で影が燻る。

君は狩猟者、絶対的な捕食者。
その手の上で思う存分転がしてくれ。
底なしの沼のように、口をばっくり開けて
僕を呑み込んでくれ。

23/09/22 20:37更新 / 末葉一々



談話室



■作者メッセージ
キタニタツヤさんの「化け猫」の影響を受けました。
猫のような子は可愛いですよね。
勿論、猫そのものも可愛いです。

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c