ポエム
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独り旅
黄ばんだ紙が 端から崩れるように
見知らぬ街に取り残された
仲間はずれの心が溶けていく

甘いソーダと ほんの少し
レモンの果汁が香る
喉に落ちる それを何と呼ぼう

感情のスパイスが無いと
人は「美味しい」と言えないことに
気がついた ホテルの客室

憧れた空気は希薄で苦しい
けれど帰路も同じであることを
僕は知っている

上塗りした楽しさを
いつまで頼りにするのだろう
不器用な ヒトの塊のまま

求めたものと擦れ違いながら
一拍のあとに
歩き出す、再びの孤動


24/02/09 10:43更新 / 末葉一々



談話室



■作者メッセージ
お久しぶりです。
年始から投稿を再会するつもりだったのですが、コロナに罹患してしまったため、1ヶ月間の間お休みさせていただきました。現在は、味覚・嗅覚が少々鈍いくらいまで症状が回復しているため、これからの投稿は問題なく継続できると思います。
ご心配をおかけしてしまい、申し訳ありません。

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