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あなたは僕の愛したものが分らなかった
僕はあなたの恋したものが分らなかった

あなたは僕の目指す所を判らなかった
僕はあなたの指差す所を判らなかった

あなたは僕の痛みを解らなかった
僕はあなたの苦しさを解らなかった

魚が空の高さを知らぬように
鳥が海の深さを知らぬように

狼が喰われる恐怖を知らぬように
羊が飢え死ぬ恐怖を知らぬように

夏に生きる虫が冬の寒さを知らぬように
冬に咲いた花が夏の暑さを知らぬように

人に人の心はわからない
それでも想い合うことは変わらない

僕らは同じ時代の船に乗り合わせ
同じような道を、付かず離れずの距離で歩む

けれど歩調を合わせることはなく
されど調子を合わせることもなく

時に笑い、時に怒り、時に嘆き
そして、異なる僕らは共に生きてゆく

23/10/03 12:53更新 / 末葉一々



談話室



■作者メッセージ
モデルは自分の中学・高校の友人です。
好みも、性格もかなり違う部分があるのですが、
なんだかんだ今でも仲が良いです。

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