とにかく毎日が何も起こらず
無事に過ごせることが
ありがたいと思う

朝起きて
カーテンの隙間から
強すぎる光が矢のように射して
床のシミでさえ
輝いて見えるから
愛しい

家族や身内がいなくても
友人や恋人がいなくても
大好きだった猫ももう居なくても

仕事はある
他人の為にとか大義名分なことは考えてなくて
ずっとやってきた事が
自分の為に選んだ事が
結果、今は人の為になっている

それはありがたい事

独りでもいいと選んだ道が
沢山の人に出会わせてくれ
同じ様に独りでもいいと
覚悟を決めた人達が
人生の最期に出会う人を
私に選んでいる

だから私は手を繋ぐ
返事が無くても
ずっと笑顔で声をかける


ここで泣くのは止めたのよ
だって床にシミが出来ちゃうから

毎日が何も起こらず
無事に過ごせることは
ありがたいと思う


ありがたいと思うんです。