ポエム
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ありがとうを君に。
小さい頃よく行った駄菓子屋と
近所にあった
デパートの屋上にあった
ゲームセンターのコーナー
今は新しいマンションになって
面影もないけど




引っ越してきたばかりの記憶

親といっしょにお買い物

ちょっと待ってて

と、渡される300円

何に使うかでいつも悩んで
最初はメダル落とし
次はポップコーン

何がいいかな


食べてた
ポップコーンも終わっちゃう

残りは100円

次の季節から
違う幼稚園
友達はいないし
おかあさんもまだ来ない

どうしよう


届いていない
足をブラブラさせて
ベンチで紙袋の底に溜まった塩を
集めていたら



ねぇ!

一緒にアレで遊ばない?


同じ背格好の子供が
ワニをもぐら叩きみたいに叩く
ゲーム機を指さして話しかけてきた

人見知りだった自分も
さっきからパクパクしてるワニのゲームが
面白そうだけど独りではやりたくなくて
嬉しくなって


うん!遊ぼう!



握り締めた100円で
はじめての楽しいをてにいれた


お互いに同じ点数


何故だろう
とてつもなく負けたくなかった



おかあさんが来て
その子に名前も聞けなくて



また

会えるかな?






そう
思って


新しい季節が来て

違う幼稚園
いつも先生の後ろに隠れて
なかなか前に出れなかったっけ







「そんな、よわよわちゃんなの?」



何故だろう負けたくなかった

あの子だ。







それから
高校位までいつも一緒に遊んでた

ワニの頭壊して
一緒に怒られたっけ。





あの時さ、






声かけてくれて
ありがとうって


まだ言えてなかった。

覚えてないだろうけど




あと

大好きだったことも。














21/11/24 01:55更新 / 黒百合



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