ぼくの 僕の 手前の人たち
父さんと母さんが笑い合う声を聞いて
笑うことの嬉しさを知ったよ
友だちと日が暮れるまで駆け回って
遊ぶことの楽しさを知ったよ
あの子の赤く染まった頬を見て
憧れることの甘酸っぱさを知ったよ
眠る前 歯を磨いた後に鏡を見ると
ぼくの手前の人たちがいたんだ
見つめていると みんな溶けて重なって
ぼくの顔が浮かび上がってきたから
昔は夜が怖くなかったんだ
父と母がいがみ合う声を聞いて
黙ることの大切さを知った
親友だと思っていた彼に騙されて
信じることの難しさを知った
彼女の頬を伝った涙を見て
求めることの残酷さを知った
眠れずに 酒で薬を流し込んだ後に鏡を見ると
ぼんやりとした顔の僕がいる
見つめていると 僕の手前の人たちが浮かび上がってきて
みんな僕を置いてどこかに行ってしまうから
今は夜が怖くてたまらない
笑うことの嬉しさを知ったよ
友だちと日が暮れるまで駆け回って
遊ぶことの楽しさを知ったよ
あの子の赤く染まった頬を見て
憧れることの甘酸っぱさを知ったよ
眠る前 歯を磨いた後に鏡を見ると
ぼくの手前の人たちがいたんだ
見つめていると みんな溶けて重なって
ぼくの顔が浮かび上がってきたから
昔は夜が怖くなかったんだ
父と母がいがみ合う声を聞いて
黙ることの大切さを知った
親友だと思っていた彼に騙されて
信じることの難しさを知った
彼女の頬を伝った涙を見て
求めることの残酷さを知った
眠れずに 酒で薬を流し込んだ後に鏡を見ると
ぼんやりとした顔の僕がいる
見つめていると 僕の手前の人たちが浮かび上がってきて
みんな僕を置いてどこかに行ってしまうから
今は夜が怖くてたまらない
25/12/06 17:05更新 / わたなべ