ハツカネズミ　ハツカネズミ
ハツカネズミが駆け回る
路地を横切ってビルを登って
星が瞬く空にも行った

星の味が気に入ったネズミは
あっという間に食べ尽くして
それでも満足できなくて
お月様にも齧りついた

ハツカネズミ　ハツカネズミ
ハツカネズミが潜り込む
屋根裏を伝って換気扇を抜けて
僕の布団の中にも来た

僕の体温が気に入ったネズミは
脇の下や耳の裏にくっついて
それでも満足できなくて
夢にも頭をねじ込んだ

ハツカネズミ　ハツカネズミ
どこもかしこもハツカネズミ
意地汚くてずる賢くて
でも何故か愛らしくてたまらない奴ら

ハツカネズミ　ハツカネズミ
ネズミネズミネズミネズミ
僕は何日で産まれたのだろう？
僕は一人？それとも百匹？