私たちの日々
男たちは棒倒しと同じ手際で
敵と見なした相手の家を壊して回る
女たちは貝殻のイヤリングを揺らしながら
慈愛の音階で陶酔を歌う
子供たちはいつか自分が大人になった時に
男か女かを選ばなければいけないことに怯える
もしも誰かが夜更けの空に浮かぶ満月を
誰かの乾いた瞳にすり替えたとしても
男たちと女たちは気付かずに騒ぎ続けるだろう
子供たちは震え続けるだろう
やがて朝が来て また夜になって 朝が来て
だまし絵のように日々は続くだろう
時折遥か彼方の地平線で
オウムが政治家の演説を真似て鳴き出す
オウムは言葉の真意には関心を持たずに
ただ真似ることに愉悦を感じてがなり立てる
「皆さん 社会とは群衆 群衆とは私たちです
そして私たちとは 私たちとは……」
敵と見なした相手の家を壊して回る
女たちは貝殻のイヤリングを揺らしながら
慈愛の音階で陶酔を歌う
子供たちはいつか自分が大人になった時に
男か女かを選ばなければいけないことに怯える
もしも誰かが夜更けの空に浮かぶ満月を
誰かの乾いた瞳にすり替えたとしても
男たちと女たちは気付かずに騒ぎ続けるだろう
子供たちは震え続けるだろう
やがて朝が来て また夜になって 朝が来て
だまし絵のように日々は続くだろう
時折遥か彼方の地平線で
オウムが政治家の演説を真似て鳴き出す
オウムは言葉の真意には関心を持たずに
ただ真似ることに愉悦を感じてがなり立てる
「皆さん 社会とは群衆 群衆とは私たちです
そして私たちとは 私たちとは……」