ポエム
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二人並んで夜を歩くこの時間に救われているから
あの子は見識が広い振りをしているけれど
目玉のかわりにビー玉を詰めているから
覗き込んでくる瞳に映るのは
僕ではなくて あの子の顔で

あの子は懐が深い振りをしているけれど
月に首輪をつけて飼っているから
二人並んで夜を歩いても
僕は脇役で 主役はあの子で

僕はあの子に振り回されているけれど
本当は孤独が嫌でたまらなくて
振り回されている振りをしているだけだから

ビー玉が軽やかに弾む様子を眺めて
飼い慣らされた月の薄明かりを掻き分けて
二人並んで夜を歩くこの時間に救われているから
25/03/18 19:43更新 / わたなべ



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