消えた子供たち
この町は夕日を浴びると
とたんに迷路のようになる
行き先知れずの入り口に
帰り道を忘れた子供が
ふらふらと吸い込まれる
あの子は電柱の陰に消えて
あの子は土手の草むらに消えて
透明になった面影は
夜毎まどろみの門をくぐり
柔らかい土の公園で
ガラス玉を空に投げる
届かないと知りながら
あの玉は父と母へ向けて
あの玉は友と恋人へ向けて
帰れなくなった子供たち
朝日が昇ればいつものように
町を歩いているけれど
誰とも手はつなげないから
風に揺れてさまようだけ
とたんに迷路のようになる
行き先知れずの入り口に
帰り道を忘れた子供が
ふらふらと吸い込まれる
あの子は電柱の陰に消えて
あの子は土手の草むらに消えて
透明になった面影は
夜毎まどろみの門をくぐり
柔らかい土の公園で
ガラス玉を空に投げる
届かないと知りながら
あの玉は父と母へ向けて
あの玉は友と恋人へ向けて
帰れなくなった子供たち
朝日が昇ればいつものように
町を歩いているけれど
誰とも手はつなげないから
風に揺れてさまようだけ