ポエム
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夜の散歩
ろくでなしの僕は
河川敷から対岸の火事を見つめて
うんざりとした気持ちになる
風に乗って近付いてくる煙と温もりを
目が染みないように払いのける

いくじなしの僕は
無人の公園や廃屋の前を歩いて
ほんわかとした気持ちになる
ほらやっぱり ここはつまらない町だと
鼻歌交じりにひとりごちる

僕は夜の散歩が好きだ
自分をさらけ出せるから
昼の間は影に溶け込んで
背中に微笑みかけてくるだけの
自分の汚さや愚かさと 肩を組んで歩けるから
23/02/14 01:26更新 / わたなべ



談話室



■作者メッセージ
廃屋(はいおく)
です。

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