ポエム
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ささくれた夢
重い瞼の裏で見つけた公園は
蛇口から流れ出る水がやけに苦かった
それが何故だか誇らしくて
けれど 少し寂しかった

夢中になってブランコを漕いだ後
手の平に残った 赤錆びと鉄の匂い
それが何故だか痛々しくて
けれど とても嬉しかった

自分の心から剥がれ落ちた抜け殻を
捨てられずにいるものだから
僕は夜毎 ささくれた夢に囚われて

小さな街を取り巻く気配は
母さんの羊水 あの甘い温もりの代わりに
粘ついた汗と涙で満たされている
23/02/10 21:16更新 / わたなべ



談話室



■作者メッセージ
瞼(まぶた)
漕いだ(こいだ)
赤錆び(あかさび)
剥がれ(はがれ)
囚われて(とらわれて)
羊水(ようすい)
粘ついた(ねばついた)
です。

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