夜道
夜の住宅街を
一人で歩く
人一人っ子いない
なぜなら
みんな防犯パトロールに駆逐されてしまったからだ
カバンが揺れる
それに伴って
ビチャビチャと音がついてくる
カバンの揺れに合わせて気配を消そうなんて
傲慢ではないか
「そこだっ!」
後ろを振り向く
だが、誰もいない
「夜の静寂を破るものよ。
住宅街の平和を破壊するものよ、出てこい。」
やはり物音はしない。
「ふふふ、まるで陳腐な怪物よ。
歩き出したらまた私を追いかけ出して狂わそうとするのであろう。」
そうだ、バッグがいけない。
バッグが私を撹乱させている。
そうして私がバッグを投げ捨てると出てきたのは
飲みかけの炭酸水。
振られてしまってまずいのなんの。
だが、もう怖くはない。
ボトルの分際で脅かしやがって。
一人で歩く
人一人っ子いない
なぜなら
みんな防犯パトロールに駆逐されてしまったからだ
カバンが揺れる
それに伴って
ビチャビチャと音がついてくる
カバンの揺れに合わせて気配を消そうなんて
傲慢ではないか
「そこだっ!」
後ろを振り向く
だが、誰もいない
「夜の静寂を破るものよ。
住宅街の平和を破壊するものよ、出てこい。」
やはり物音はしない。
「ふふふ、まるで陳腐な怪物よ。
歩き出したらまた私を追いかけ出して狂わそうとするのであろう。」
そうだ、バッグがいけない。
バッグが私を撹乱させている。
そうして私がバッグを投げ捨てると出てきたのは
飲みかけの炭酸水。
振られてしまってまずいのなんの。
だが、もう怖くはない。
ボトルの分際で脅かしやがって。