私の視線は葉の重層をくぐり抜けてゆくことができる
が、カメラにはそれができない
あまりの緑の眩しさに
そこに緑の壁があるように感じてしまって
緑のトンネルを通ることができない
二次元の壁である

しかしそのようなカメラが人間に内面化されているという意見も
あって当然である
なぜなら久々に見かける緑というものは
同じように目をつぶしにかかってくるから

それを神々しさと捉える人間もいれば
どうしてもその奥の絶景が見たいと考えて
緑の壁を壊すような人間もいる