銀河の蛙と形而上学
銀河の蛙とは
水泡が弾ける金色の水の中
ではなく
その金色の液体としての銀河を包む
透明のボウリングのピンのようなものの
外に張り付いた
干涸びて死んでいる
もののことである。
非物質なのか
物質なのかは
この際問題でなく
銀河の蛙という
醜いものによって
この液化ゴールド宇宙は存在するのであり
それを数式によって解こう
などと考えるのは烏滸がましく
何より無粋である。
しかし
形而上学的存在の
真実はあまりに残酷であり
多くの数学者と哲学者の死人が出た。
或る哲学者はその蛙の存在の形而上を求めたが
薄いペットボトルの前に立ち
かの醜い妥協的絶対存在を目にすると
声を忘れ
やがて宇宙船の中で首をつった。
水泡が弾ける金色の水の中
ではなく
その金色の液体としての銀河を包む
透明のボウリングのピンのようなものの
外に張り付いた
干涸びて死んでいる
もののことである。
非物質なのか
物質なのかは
この際問題でなく
銀河の蛙という
醜いものによって
この液化ゴールド宇宙は存在するのであり
それを数式によって解こう
などと考えるのは烏滸がましく
何より無粋である。
しかし
形而上学的存在の
真実はあまりに残酷であり
多くの数学者と哲学者の死人が出た。
或る哲学者はその蛙の存在の形而上を求めたが
薄いペットボトルの前に立ち
かの醜い妥協的絶対存在を目にすると
声を忘れ
やがて宇宙船の中で首をつった。