カーテンが戦ぐ度に
彼の娘は見えなかったり見えたり
姿の違う彼の娘は素敵
いちいち変わる彼の娘の魅力

でもどうして君はカーテンの柄が
変化していたことに気がつかない？
花柄
この時は薔薇だった
薔薇に代わって君の顔
バラバラに置かれた薔薇のように
切り抜かれた君の顔
そうなればどんなにハンサムな顔でも滑稽

君は彼の娘に夢中
君はいつも彼の娘のそばに揺られて戦ぐ
触れた彼の娘の頬
ちょうど君の唇

彼の娘の七変化
君の笑う顔が見たい
舞台装置は団扇なり
カーテンを揺らし
変わるお面は般若の面
恨みの積もった
怖い女

いい加減こっちに来たらどうなんだ
と言うカーテンたる私