雑木林とロボットと少女
私が近くの雑木林の中に入った日のこと
或る少女に
出会いました
向こうからはっきりとゴキブリと断言できないのですが
そんな虫が出てきたのです
その虫は何とも奇妙でして生物学上に命名されていないような気がしました
だけれど新種なのかもしれないと思い
そのことを考えるのをやめました
その虫は不快な印象を我々に与えました
だって大きくて黒くて足が7本あってしかし浮いているのかも知れず
常に口があんぐりと空いていて
その虫はちょうどゴキブリみたいに大層動きが素早かったので
何か言っているようでしたが
私には何も聞き取れませんでした
「あの虫はなんと言ったのでしょうか?どうぞお聞かせください」
私はその少女に尋ねました。
「そもそもあれは虫ではなくロボットです。」
と少女は言いました。そしてとうとう話しかけたのです。
「虫さん虫さんあなたはここで何をしているのでしょうか」
「私はここで焚き火をしようと思うのですが、あと何枚の落ち葉があれば月まで火が届くのでしょうか?」
「まさかこの雑木林を太陽にしようとかいうような野望を持っていたとはこれは驚きました。しかしそんな馬鹿げた行動は月の光によって打ち砕かれましょう。」
「聞いてくださいますか桃色頭巾さん。実はこんな悲劇があって。あれこれ」
「まあそんな来歴をお持ちだなんて思いもかけないことでした。さあ、そこらじゅうの落ち葉を拾い集めましょう。」
私は内心この虫の行動が不快でたまりませんでした
その虫ももうどこかにいなくなってしまいました
上を見ました
綺麗に木の葉の間から月の光が届いています
月光発電をしている月の光とは別物に思えました
しかし、どうにも忌々しいことに
上から蓑虫のやつが降りてきて
ちょうど目を瞑って、開けた瞬間でしたから
目の中に入ってくるのを防げなかったのです
もう我慢なりませんでした
上も下も右も左も不快なものだらけでした
私はすぐさま近くに呼び寄せておいた抗菌性57層型圧迫スーツを着て
ついでにこの忌々しい雑木林を燃やしてしまいました
エネルギーが放出されるさまをただ見ているのに忍びなかったので
タービンを持ってこいと近くのロボットに言いつけました
或る少女に
出会いました
向こうからはっきりとゴキブリと断言できないのですが
そんな虫が出てきたのです
その虫は何とも奇妙でして生物学上に命名されていないような気がしました
だけれど新種なのかもしれないと思い
そのことを考えるのをやめました
その虫は不快な印象を我々に与えました
だって大きくて黒くて足が7本あってしかし浮いているのかも知れず
常に口があんぐりと空いていて
その虫はちょうどゴキブリみたいに大層動きが素早かったので
何か言っているようでしたが
私には何も聞き取れませんでした
「あの虫はなんと言ったのでしょうか?どうぞお聞かせください」
私はその少女に尋ねました。
「そもそもあれは虫ではなくロボットです。」
と少女は言いました。そしてとうとう話しかけたのです。
「虫さん虫さんあなたはここで何をしているのでしょうか」
「私はここで焚き火をしようと思うのですが、あと何枚の落ち葉があれば月まで火が届くのでしょうか?」
「まさかこの雑木林を太陽にしようとかいうような野望を持っていたとはこれは驚きました。しかしそんな馬鹿げた行動は月の光によって打ち砕かれましょう。」
「聞いてくださいますか桃色頭巾さん。実はこんな悲劇があって。あれこれ」
「まあそんな来歴をお持ちだなんて思いもかけないことでした。さあ、そこらじゅうの落ち葉を拾い集めましょう。」
私は内心この虫の行動が不快でたまりませんでした
その虫ももうどこかにいなくなってしまいました
上を見ました
綺麗に木の葉の間から月の光が届いています
月光発電をしている月の光とは別物に思えました
しかし、どうにも忌々しいことに
上から蓑虫のやつが降りてきて
ちょうど目を瞑って、開けた瞬間でしたから
目の中に入ってくるのを防げなかったのです
もう我慢なりませんでした
上も下も右も左も不快なものだらけでした
私はすぐさま近くに呼び寄せておいた抗菌性57層型圧迫スーツを着て
ついでにこの忌々しい雑木林を燃やしてしまいました
エネルギーが放出されるさまをただ見ているのに忍びなかったので
タービンを持ってこいと近くのロボットに言いつけました