畑のキャベツ
畑を削って家が建った
キャベツにその家の影があたって
寒そうだったから
その家の2階を壊そうとしたのだ
だけれど不器用な私は
何も考えずに壊し始めたものだから
2階は畑の方へズルズルと滑り落ちていった
もちろんキャベツはペシャンコだ
でも考え方を変えるのだ
あのまま影にあたり続けて未成熟なキャベツになるより
今、私が潰してあげたほうが良かったんじゃないか
そう考えてそこの畑のお爺さんに話をしたら
彼はなかなか話のわかる人だ
もう疲れたから
畑はやめて土地を売るとよ
そこにはまた新しい家が建った
私はふとその家の屋根に登ってみたのだ
夕日が長い長い私の影を作る
「影よ、どこまででも伸びるが良い」
どこまで伸びても
影が覆うキャベツはもうない
キャベツにその家の影があたって
寒そうだったから
その家の2階を壊そうとしたのだ
だけれど不器用な私は
何も考えずに壊し始めたものだから
2階は畑の方へズルズルと滑り落ちていった
もちろんキャベツはペシャンコだ
でも考え方を変えるのだ
あのまま影にあたり続けて未成熟なキャベツになるより
今、私が潰してあげたほうが良かったんじゃないか
そう考えてそこの畑のお爺さんに話をしたら
彼はなかなか話のわかる人だ
もう疲れたから
畑はやめて土地を売るとよ
そこにはまた新しい家が建った
私はふとその家の屋根に登ってみたのだ
夕日が長い長い私の影を作る
「影よ、どこまででも伸びるが良い」
どこまで伸びても
影が覆うキャベツはもうない