ポエム
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梅雨
雨上がりの芝生はきらきらと光っていたが
太陽に照らされていたわけではなく
自らに付いた雫の水晶のような輝きのみ

厚い雲をすり抜ける僅かな光さえも拒み
また雨を降らせようとする空に向かって
対称に
光っていた
芝生

それは長時間雨に曝され続けた
芝生の反抗であり
終わりなき暴虐の果てに芸術を残した不屈の精神である
21/07/02 10:20更新 / 三太郎



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