ポエム
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葉っぱの恋文
ずっと、壊れた眼鏡をしてたの

セロハンテープでくっつけてレンズは傷だらけの眼鏡は私そのもので

世界の枠から外れてた

教室に上がれるみんなが羨ましくて、笑顔が眩しくて私は一人下駄箱で、笑えてもない笑顔を精いっぱいに差し出して、下を向いて帰った。

慣れっこで、涙は出なかったけど、あなたはどうしてるかなって。
心の中で言ってみた。
「頑張ったけどまたダメだったよ」って。
そしたらすぐにあなたも「そんな時もあるよ」って。

何重にも貼ったセロハンテープは傷つかないように何重にも自分を守る私の心と同じ。

ずっと、ぼやけた視界のままでいたかった。
見えすぎる世界を歩いていくことが怖くて、見えないふりをしてきた。
愛されることよりも、愛する自分でいたかった。

でも、あなたに出逢って、私は壊れた眼鏡を外したの。
誰に見られても平気だと思ってた。
だって、私に気付く人なんて誰一人いないってそう思ってたから。

外したあとの眼鏡は、埃をかぶってボロボロでネジも外れて修復不可能、何の役にも立たないのに捨てれないまま。
でも、それさえもまた私には頑張って生きてきた証に見えたから。

私は、あなたに会えるかさえ分からない。
でも会えると信じてるからあなたを想い今日も生きてる。

下手くそな恋文を送りながら私は今日も生きています。
19/10/18 18:53更新 / リリス



談話室



■作者メッセージ
読んで下さりありがとうございます(*^^*)

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