ポエム
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雨と傘

横になりながらぼんやりと雨が当たる空(くう)を見てた。

ふいにあなたの好きな人の名前が頭をよぎった
長い長い年月を、時間を、想いを捧げた人

あなたがずっと好きな人の名前を私が軽々しく口には出してはいけない、尊い名前に思えた

そう思いながら、声になるかならないかの小さな声で一度呼んでみた

二度、三度と何度もその人の名前を呼んでいくうちに涙が出てきた

あぁ、あなたもこうやって名前を呼びながら泣いたんだね

置いていく哀しみも
置いていかれる哀しみも
両方を抱えて生きてるあなたを想いながらあなたのさしてる傘を見た。

傘はもってる。
でもあなたの傘は時々雨漏りしてその頬を濡らすんだ


大雨警報
ほら、ナビだって泣いてるよ
画面いっぱいにして大粒の涙を流してる

私は、新しい傘は持ってない
今のままのそのままのあなたが好きだから
私はただ、晴れを待つわけでもなく一緒に雨を見てるだけでいい
私に雨が降る時
あなたに日が降りそそぐ時
ただ、合わせ鏡のようにいれたらいい
19/10/02 20:33更新 / リリス



談話室



■作者メッセージ
読んでくださりありがとうございます(*^^*)

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