ポエム
[TOP]
恋と黒毛和牛(長文)
朝、モーニングに行ったらサラダになめくじがいた。

田舎だもの。
無農薬で育ててる証拠だし、こういうのは私は寛容です。
(本当は、自分がしたことは自分に返ってくるから自分が接客した時に怒られないため(笑))


その私のウソぶいた寛容さで徳を積んだのかなんと、「国産黒毛和牛」を頂いた!!!!

普段は鶏肉か豚肉しか食べれない我が家にとって、牛肉は滅多にお目にかかることのできない御代物。


もう、食べる前からこの高級な黒毛和牛の争奪戦になることが予想できた。

つまみ食いは絶対禁止と決め、揃ってお箸をもつことに決めた。

みんなで
「せーの」で、口に入れた。



ヤバい!!!!
うんまっっ!!
こんな口の中でとろけるようにお肉、めったに食べれたものじゃない。

テンションがMAXにあがる。
もちろん白ご飯はいつもより多め、もちろん食べる気満々。

私はあっさり派なので、タレと塩コショウの両方で堪能した。

本当に美味しい。
美味しい。
美味しい。
美味しい…

おい…しい…。

肉の油が口の中にまとわりついてきた…。

肉を食べて年を実感するのね…


最初に妹がギブアップした。

「やばい。変な汗がでてきた」

だが、目の前のせっかくの黒毛和牛を残すわけにはいかない。
貧乏人の意地にかけて食べなければ。



なんとか最後の一枚を口にする。

あんなに美味しかった黒毛和牛がもはや名前を変えて私に襲いかかる。
私の喉が、この物体を完全に飲み込むことを拒否している。

うっ。

っとなったその瞬間、
目に飛び込んできたのは
娘の塗り消しだった。

今、大きい塗り消しが流行っていて匂いはチョコレートだか色は茶色、ぐちゃぐちゃに手でもまれたそれはまるで、う○ちにそっくりで、体中から汗がどっと出た。











あぁ…
未だ腹の中でうごめく愛しき黒毛和牛。








黒毛和牛と恋は似てるなと思った。

恋の始まりに心を踊らせ、その感情に身を焦がし、恋が終わり、泣いて泣いて泣いても、出会えたことに後悔はしない。そしてまた恋をする。

そして次に私が黒毛和牛を食べた時、また目を輝かせ心を踊らせるのだから。

今日、あなたを食べれたことに一片のくいもありませんm(__)m

ご馳走さまでした!
19/05/30 18:43更新 / リリス



談話室



■作者メッセージ
長文読んで下さりありがとうございました!我が家の日常を文章にしてみました。クスッと笑って頂けたら嬉しいです(^^)

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c