ポエム
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37の春
私があなたに初めて出逢ったのは、あなたが37。
37の春でした。
あなたに出逢った時の歳に追い付いてしまったね。

大人びて見えたあなたに恋をして出逢って一年後、好きだと伝えた。

よく、恋に落ちると言うけれど落ちた底は足が着くんだろうか。
落ちて落ちて、深みにはまって上がれなくなるから恋に落ちるっていうんじゃないのかな。

幸せな恋をするには相手を軽やかに想う気持ちが必要だって書いてた。

あなたを軽やかに想えた時なんて私にあったのかな。

私があなたの服を洗濯してた時があったよね。私はあなたの服を干すとき、畳むときが何より幸せだった。
あなたが私を抱きしめてくれた時、私の好きな香りがして、私が使ってる柔軟剤の香り。
あなたから私と同じ香りしてすごくこそばくて嬉しかった。

あなたが離れた時、私に出来たのは自分の想いを伝え続けていくこと。
そうしなければ、私がもうあなたを忘れてしまったと思われるかもしれない。
そう思ってた私は大バカだ。
でもね、今、あの時に戻れたとしたら「好き」だけじゃなく、わがままや文句も言えば良かったと思うんだ。

嫌われるのが怖くて言えなかったんじゃない。
言ったあとのあなたの気持ちが分かるから言えなかった。


「卒業」と題して書き終えた詩と一緒に心の中のあなたへの想いを卒業出来たらよかったのに

あなたへの想いを卒業出来ないのなら、ずっと浪人生でいいからさ。
ずっと一緒にいないのにずっと一緒に生きてるなんて可笑しいよね。

そう。
私は可笑しいんだよ。
そのくらいあなたを忘れられずにいるんだよ。

今もずっと未来で待ってるんだ。
19/04/03 22:54更新 / リリス



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