ポエム
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泣きながらでも。
寝たのは朝の4時。

5枚切りのパンを一枚焼いて、大好きなアールグレイの紅茶とお昼に限りなく近い朝ごはん。

体は気だるくて、頭は痛くて食べたくないのに、お腹はすいてなんとかパンにかじりつく。

一口かじって、涙がじわぁって溢れてこぼれた

机の上には目の前に広げられたティッシュがあった

まるで私が泣くことを分かっていたかのように

誰が置いててくれたんだろうね。


何回書けば涙は止まるの?
何回書けば悲しい気持ちはなくなるの?


あなたを好きなままで、他の人を受け入れて私は私の道を歩んでいかなきゃいけないんだね。


いつか、笑って思い出せる日が来たとしてもまだ今日はそのいつかじゃない。
まだ今は「今」なんだよ
まだ悲しさにもがいてもがいて苦しんでる。


それでも歩いていかないといけないから
「泣きながらでも進んでごらん」ってあなたが言うから私は、泣きながら、食べかけのパンにまたかじりついた。


涙でぐしゃぐしゃになった自分の顔を写真に撮って、あなたに送ろうとしたけど、あまりに不細工で送るのをやめた。

泣き顔と同じ、なんて不細工な想いの伝え方。

でも口では何とでも言えるから、本当にあなたが好きだって証拠を送りたかったんだよ。

そうメールしたら、
「送らなくても見えてるよ」
あなたはそう言ってくれたね。

100年の恋も一瞬に冷めるとはこのことだっていうくらいのすごい顔してるって言ったら笑いながら「冷めたりしないよ」って言ってくれたね。


あなたの住む町と私の住む町、見上げた空はいったいどこまでつながっているんだろう。
同じ空なのに同じ雲を見ることは出来なくて
同じ月を見ることは出来ても、その月にかかる雲を同じように見ることは出来なくて

なのにどうして想いは繋がっていられるんだろう

あなたにいて欲しいのに、あなたとの未来に幸せはなくて私は私の道を歩んでいくしかなくて

泣きながらでも。
泣きながらでも。

今まで生きてきた時間で形どられた私を、あなたの深い深い想いが、新しく私を形どり創っていってくれてるからきっと大丈夫。

涙が止まらなくても、紅茶で流し込んででもパンを食べ終えた私はきっと大丈夫。

あなたと私は平行線。

近づくことは出来ないかわりに離れてもいかない。
手を繋げなくても手を振るから、あなたは気づいたら手を振り返して。
そんなふうにずっといよう。

そんなふうにずっと歩いていこう。

19/03/26 21:19更新 / リリス



談話室



■作者メッセージ
読んでくださりありがとうございます。泣きながら書きました〜。

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