雨のやまない日曜は
このまま家で寝ていよう
別段誰と話すでもなく
電話を遠くに放り投げ
このままずっと寝ていよう

雨がやまぬと知ってれば
このまま家に居てしまおう
本を積み上げ映画を借りて
読むでもなく見るでもなく
テレビがずっと点いたまま

湿る布団の生ぬるさ
寝ころぶ畳の薄い色
虚しいだけの薄い色
明日の未来も薄い色
湿る布団の生ぬるさ

雨が止んだら出かけよう
テレビを消して布団を上げて
眩暈がする程吸い込んだ
緑の匂いを吐き出して
車に乗って出かけよう
新しい道路を走ってみよう
君を隣りに乗っけよう
ラジオを点けて窓を開けて
気絶するほど遠くまで
黄色い空を追いかけて
千切れた雲の行く先は
霞んだ未来と僕の夢
近付く終わりの冷たさと
留まる事の恐ろしさ
色づく季節の儚さに
諦めの付くことなんか
僕の中で僕が言う
だから寝てろと言っただろ
湿る布団の生ぬるさ
寝ころぶ畳の薄い色
虚しいだけの薄い色
明日の未来も薄い色
湿る布団の生ぬるさ

別段誰と話すでもなく
電話を遠くに放り投げ
このままずっと寝ていよう
本を積み上げ映画を借りて
読むでもなく見るでもなく
テレビがずっと点いたまま
どうして僕は生きている
本を読んでも映画を見ても
どうして僕は生きている

■作者メッセージ
心の声に正直に。
ちまちまカタカナが混じりだした今日この頃。