ポエム
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本音
私の最後の夏が終わった

3年間やってきた事が報われない最後だった

「3年間よくやったじゃん」

勝ちたかったんだから努力なんて当たり前にするでしょ

「悔しいねぇ」「惜しかったな」

ふざけないで、そんなの自分が一番わかってる

慰めも、励ましも、全部いらない

私の3年間はもう終わったの

もう何も残ってなんかない

1人になりたくて逃げ出した

今の私は荒れている、このままじゃチームの皆に迷惑だ

まだ、夏が終わってない人だっているんだ

そう考えた時、胸が苦しくなった

痛くて痛くてたまらなかった

人影がない所に座り顔を埋めた

もう、限界だ

泣き出しそうになったとき

「何してんだよ、お前。」

顔を上げるとあなたがいた

息があがっていたのはきっと私のせいだろう

「悔しいんなら這い上がってみせろよ。何年かけてもいい、だから…」

「お前の諦める姿なんて見せてくれるな」

とても悲しそうな顔をしながら彼は言った。

辛いのに

胸が苦しくて仕方がないのに

何故だろう

あなたは私をこれからもまだ生かそうとしてくれている

それだけでまだやっていける気がするなんて

あなたの言葉が嬉しくていつの間にか涙が消えていた

あなたへ感謝の言葉が出なかったから笑顔で返した

いつからだっけ、こんな事で私の気持ちが伝わるようになったのは

微笑みながらあなたは言った

「それに…俺は、これからもお前がいてくれなきゃ困るんだよ」

その時、あなたの顔が赤かったのは何でだったんだろうな







16/07/16 13:44更新 /



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