ポエム
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君へ
急に
君を思い出した。

君がいなくなってから
もうすぐ二年が経つ。

不思議なもので、
僕は君の声を忘れてはいないし、
好物だって覚えているんだ。

まだ
碌々手も合わせられていないけれど
僕は君を夢に見る
じゃれあう僕らを。

僕が君を生かし続ける。
僕の想いで
君の心臓を動かし続けていきたいんだ。

譫言ではなく
僕が君を忘れない限り
君はいつだってそばにいてくれる。

君の時間は
遥か後ろで止まってしまった。

だけど、君は僕を黙って見つめている。
期待の目ではなく
確かな愛情で見つめている。

君は、もう進めないけれど
僕もそこにいるわけにはいかない。

ありがとう。

涙を拭いてくれたのも
黙ってそばにいてくれたのも
いつだって君だった。

寂しがりやで
臆病で
だけど快活な君よ。

僕はまだ、歩みます。
20/08/28 01:15更新 / 伊那秋菜



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