ポエム
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花火
「白い暑さだ。」

詩的な君は、そう言った。

それは、本当にそうだった。

そして、夜。

紺色の涼しさを纏った夜。

大輪の花が、

一斉に咲き誇る。

夜を染める閃光。

轟く破裂音が、

胸を切り裂いて、

後ろの山をも撃ち抜いて、

視野に拡がる閃光の花。

一瞬間の開花でも、

脳内で、リフレインし続ける、

君は、頬を照らされながら、

その目に、花を宿しながら、

「死にたいね。」と、

一言つぶやいて、

僕は、空に上がった煙を見ながら、

「ああ。」と、

溢して、帰路に着く。

20/08/19 01:58更新 / 伊那秋菜



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