ポエム
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鉄籠
日々、苛まれて
後ろを見れば、黒く、大きな鉄の籠に
罪悪の山を築いた。

足取は重く、籠は巨大な轍を作り
疲弊し、視界は点になり
気付けば、こうべを垂らしていた。

無心で歩んでゆくうちに
なぜだろう、少し楽になったな。
また、後ろを見れば、籠の底は擦り切れていた。

なあんだ、でも、そうだよな。
気を取り直して前を見れば

なあんだ、でも、そうだよな。
待ってる人が、いるんだから。

倦まず弛まず、歩んでゆこう。
この底のない鉄籠と共に。
20/03/11 01:15更新 / 伊那秋菜



談話室



■作者メッセージ
日々、生きていると、知らぬ間に俯きがちになっていました。
失敗や罪悪が身に降りかかることも、多々あります。
過去、何をしても今との繋がりを絶つことはできません。
それはもう許して、一緒に歩いていけば、いつか前を向けるのではないかという
実体験を踏まえた詩です。
もし同じ心境の方がいて、この詩が少しでも力になれば幸いです。

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