ポエム
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湯上りの一杯目
汗だくだくと仕事場を退散して
赤い黄昏から逃げるようによろよろと帰宅して
ひとっ風呂浴びたら
髪も生乾きに缶ビールに手が伸びる
ほんの少し喉が焼けるような感覚に酔い
乾いた身体に苦みが染みる

気が付けば大人をやらされて
生きるためだと当たり前に労働に勤しむ日々
嫌なことよりほんのわずかにいいことがあるから
何とか大人をやってこれている
僕の場合、その象徴は甘くない

初めて口にした大学時代にはわからなかったビールの苦みは
社会に放り込まれた今や心地よい

苦労を知れば知るほど苦いビールの味がわかるとすれば
僕はこれからもっとおいしくビールをいただける日が来るのだろうか
それは楽しみなような、憂鬱なような…

とりあえず今は悩み事を2缶目と一緒に飲み込もう


20/08/19 23:53更新 / といちといち



談話室



■作者メッセージ
よなよなエールいいよね

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