ポエム
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夜よりも残酷な三日月


東の空から明るくなるんだ
それは識ってるよ
けれどもこの息苦しいワンルームには
東も西も関係ないんだ

まぁ、
朝になれば
雀の鳴き声がして
カーテンを無視するように
この部屋に入ってくるあかり
それで一日は始まるけれども


昨日は、久しぶりの、大雨だった
夜どおし、降っていた?

薄い眠りに騙されて
雨音を聴いてた記憶はないんだ
スマホのせいだな、
イヤホンのせいだな、



懸命に咲こうとした花も

たとえば散ったかもしれない雨に

気づいてあげられなかった私は

まるで私のなりたくなかった

夜よりも残酷な三日月みたいだな









23/06/04 17:21更新 / 花澤悠



談話室



■作者メッセージ
春眠、暁を覚えず、とも、云いますし。

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