ポエム
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くらいんぐ、悲しみのピエロ

午前2時の、海鳴り
年も明けてひと月のうち
それでもなんとか、依って立っていた
よりしろが、なくなる

誰もいない、海岸線を、歩く
もはや、救いもない、重い湿っぽさを
この肌に感じたまま
すっかり忘れてしまった、勇気なんて、愛なんて

アンパンマンに、憧れた
幸せになるために
愛と勇気だけを友として
戦う、姿勢、正義の味方としてではなく

なにかに、すがる
細い糸が
彼の場合、愛と勇気だけ、だったのか
それだけは、棄てなかったのか

私は、もはや、すべてを、手放した
すえの、弱い、ひと
みにくくならないようにだけ
気をつけて、2時をゆく、ピエロの顔した








20/02/05 01:24更新 / 花澤悠



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