らっぱ
音がでない、
指もうごかない、
でも吹けないわけじゃない、
じぶんだけがらっぱを吹きたい
訳じゃないよ。
だから、あのあかねのとうめいないいわけを
なんてったって
聴かなくちゃ、
ちゃんと、
聴きつづけ、
なくちゃ。
泣きそうな目の前の朝に
チョコレートをホットで飲もうと思い、
とてもいいありがちな案だと思うんだけど
笑ってないじぶんがいて困る。
じぶんでじぶんを騙せないなんて。
じぶんでじぶんを許せないより
始末に負えなくない?
真っ赤な朝が、眩しくて。
牛乳を飲み干す勇気を
小学生のころ、
育てていたのは褒められたことだろうと
すごい、誇らしいのは。
すっかり、やっぱり、大きくなると
したいことしかしなくなるし、
好きなものしか
飲まなくなるし。
ちっちゃならっぱを
朝から吹くのは
諍いの種かと
感じてしまうのが、いやだ。
いやなことだ。
鏡のなかには、いやなじぶんが
上目遣いでこっちを
み続けている。
あゝ、ほんとうに、いやだ。