ポエム
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南天鳥作務衣


月光が
いまだけ欠けてる満月の
空みあげれば南天の鳥

冬間近
さーって吹いてる夜風なら
月をレモンにみ立ててほほえむ

弱くって
からだがその身を揉みしだき
泣きたいくらいに温もりを乞う

手に入れて
いつのまにかに手の中で
とけて消えてる清き初雪

だと想う
生きてゆくのは南天の
作務衣を着たまま冬越すに似て

まっしろの
南天鳥の鳴き声が
無人の廃墟にただ堕ちてくる

一日を
陽気なフリして疲れた夜
南天鳥は意地でも笑った









22/11/11 07:07更新 / 花澤悠



談話室



■作者メッセージ
まだ月食を引き摺ってるのかな?ちなみに典型的なタイトルが先にできた詩です。このまえ投稿した「南天鳥も寒い夜」より、このタイトルが先にできてました。 ただ、あのときは、作務衣が使えなくて、タイトルを変えてしまった。 さらにちなみに、南天鳥なんて鳥は私のつくった架空の鳥です。

わはは、はは。

笑えなくても、許してくださいね。

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