うたの海
新しい、今日から、
新しい、私の始まりなのです。
かつて、
すべてを明るい世界に
したいなぁ、とか
想っていた、ものなのです。
けれども暗さのない世界の
異常さにも
とうぜん気づいてしまうものなのです。
ほしいものは、
とくには、無い。
なにも持たないけれど
素敵な生活も
あるとは
想うのです。
すべてを肯定するのも
好きです。
世界そのものを、綺麗だと想います、
夢色の輝きが、
降りそそぐ、青空。
けれどもそんなことさえ、
べつに一番たいせつなことでは
ないのです。
なぜ、
人の心はこんなにもやさしく、
だからか、
こんなにもかなしいのでしょうか?
あたしの想いどおりには
けっして進んではくれない日々とかも
けっこうあります。
けれど
そんなことも
すべておりこみずみで
生きていってる
つもりです。
だれにも、
だれかの心の、
とてもたいせつな真実がわからないから、
世界はすこし
暗くなってしまうのだと知っています。
でしょう?
どんな綺麗な嘘も
許せない世界には
夢色の虹は輝かないと想います。
でしょう?
心は、
『うたの海』の中を自由気ままに
泳ぎまわり、
忘れられない永遠の苦しみさえ
もう、
いまでも憧れる国の言葉で
なんどでも、なんどでも 、
(もう、いいんだよ、)
って。
新しい今日を、
始めましょう、
と。
心は、
世界を、
許してくれているのです。