君のことが、好きだ
どこまで、
綺麗事は、
有効なのだろうか?
遠くへ行かなくてはいけない
強迫観念が
いつまでも
いつまで経っても
後頭部あたりで
うごめくから
いったいなにが正解なのかまで
すっかりわからなくなって
しまう
なにが、良いことなのか?
どこへ行けば、良いのか?
良いことだけを、求めれば、良いのか?
すべては心の中にある
それだけは本当だと知っている
求めたいのは
さみしいくらいやさしい
君のあたりまえの声なんだ
日々をがんばって
生きている
あたりまえの
前向きな
声なんだ
いい意味で
なにも変わらない
その
輝くけどよく透きとおっている
声
まるで
ちいさなダイヤモンドレモンみたいな
だれの否定もしない
だれの悲しみも知ってなお
なにかにすがることもせず
けんめいに
ただけんめいに
日々の営みを
くりかえす
真っ直ぐな瞳で
人生を
恨んだり
世界を
憎んだり
神様を
呪ったり
してもいいほどの
生をおくりながら
すべてを
知りながら
まるで
すべてに満たされたみたいに
立っている
君の
勁さが、
好きだ
君の
やさしさに、
憧れる
とぎれない
絶望に打ち克ちつづける
心をけっして
腐らせない
その、
絶望的に
遠い、
行く道を
みすえる瞳が
好きだ
君みたいに
なりたい
君みたいに、
なりたい。
君、
みたいに、
なりたいんだ。
どこまでが、
綺麗事だとでも、
聴きたいのかい?
おそらくは
どこまでも、
いつまでも、
いつまで経っても、
その綺麗事は綺麗事のまま
風に吹かれて
明るく笑っていてくれるのだろう