前を向いて生きてゆく
ただ前向きなだけで
いいと想うんだ
そうして生きてゆく
みたいな
やさしい朝靄の中から
走って来た君の息が清純よりも白いから
私のちいさな胸の奥底にある
希望はとめどなく明るい
まるで世界の始まりみたいな
だれも孤りで生きたいわけもなく
べつに夢が叶わなかったわけでもない
ただ
忘れられない出来事が
私の場合
まるで世界の終わりみたいだったから
まだ残されている
水辺の森の甲虫たちの
夜とぶ姿をみに行きたいと想ってしまった
私の夜は
君に捧げたので
そんなさみしい泣き声が聴こえる
くちびるをふさぐ
あまぁ~いキッスも
ありって感じで
それだけは
覚えておいてほしい
私の愛は
その
だらしない寝相も
ちょっとうるさい寝言も
ふくめて
みんな
みぃ~んな
君に三日月のささやきみたいに
降りそそぐ
ただ前向きなだけで
いいと想うんだ
べつに立ち止まっていても
なにもかも怖れてばかりはいないで
前を向いて
そうして生きてゆく
みたいな