ポエム
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青の太陽の光の世界

その名前を聴いたのは
あたしがもういいやと思ったとき
ちょうど
あの遠い初夏の白いちいさな花が
ふらふらと揺れていた昼さがり

あざやかな夢の中で
きれいな悲しみが風に吹かれていた


それなのに泣くのをこらえたのは
たかくたかく青空に舞う天使のような鳥
煌めきはその瞳からこぼれる涙か
君はなんて美しいんだろう

やさしい黄泉の道では
そのうち忘れ果ててしまう
君が歌っている地上を祈る明るい歌



その名前をつけたのは
あたしがいいやもういちど生きたいと
まるで
不純の一切を拒むむかしの潔い君の唇
を想い出し
峻烈なナイフみたいに生きたいと願ったとき

それは君の胸の冷たい炎にすがって
泣いてしまった遠い初夏に呼んだ罪の名前









22/06/04 00:15更新 / 花澤悠



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