さらさらと降る月光、ひらひらと舞う麦わら帽
(短歌八首)
風見鶏、雪月風花北野坂、あなたとともにむかしきたまち
銀色のススキの原に銀の風、君だけ光る、降るは月光
遠い目を隠しきれない伊達眼鏡、滲む涙はだれのせいなの
霧積に行きたい吊り橋渡りたい、麦わら帽をひらひら投げたい
あなたって大人になるたび弱くなるだから私が守ってあげるよ
惚れてるとちゃんと目を見て告げたのは逃亡中の地下壕の闇
どこにでもゆけるドアでも窓でもいい、あれば地獄のおまえに逢いに
ただ赤く染まりゆく街、見下ろせば、無邪気なアニメのような風虹