空模様は恋模様
(短歌九首)
ああこれは恋と違って甘くなく
まるで呪いのような灼熱
空き缶が転がるビル街風吹けど
晴れわたる空ひと一人無し
二人して別れに納得した夜に
さきに泣かないようにうつむく
夏芭蕉まんまる満月笑ってる
涼しい風が心に届く
生活に傷つき堕ちる辛い夜
優しい言葉で泣かせてくれるな
その広い背中に浮かぶ優しさに
すがっては駄目だから泣きそう
手が震えました桜も舞いました
夜の暗さに感謝しました
君の横の座席になった幸福に
今日は放課後までニヤけるよ
白に黒水玉の傘を差しだして
「良ければどお」の勇気は夢オチ