ポエム
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落花


あおいブランコが
艶めかしい金髪みたいな
風の中
閉ざされた午後の公園で
ゆうらりと
ゆうらりと
ゆらされていた



目にみえる
死人に
いのちはあるのだろうか?
ふるえながら
噴水の向こうの世界に
尋ねたのだ



色にたとえるなら
てんしみたいなやさしい吐息をはく
囚われのこころが
金色の髪に見惚れてしまう瞬間だったろう



たそがれを待たずに
花びらを大切に守っていたのに
ゆれうごくブランコのすぐそばで
花は散った



目にみえる
死人に
いのちはあるのだろうか?
もう一度尋ねたわたしの
渇ききった首すじを
艶めかしい風が舐めてゆくのが
すこしだけ
冷たい












22/05/05 22:40更新 / 花澤悠



談話室



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