『孤独の後始末』
あなたが彼とつきあいたいって
最初にいったよね。
やさしくて、かわいくて、ぽよぽよで、
でも、キメるときはキメる
カッコよさもあって。
ちょっとは、いいなと思っていたし
ちょっとは、しゃべったこともあった
あなたの友達として
しゃべる機会も増えたりしたら、
ますます、いいなと思えて来たし、
ますます、目で追うようになった
それをあなたは、気づいたの?
これ、
きのうアーくんに 買ってもらったって
まっピンクのカチューシャ 見せてくれたね
まだ、ラッピングの中から取り出してくれたとき
あたし、それ、見れなかった
ちゃんと、ほめられなかった
あのとき、あなたは、気づいたの?
涙目になっちゃあ、駄目だよね
気づいておくれ、
あなたはあたしの親友だろ?
気づいておくれよ、
それを、責めてよ、
アーくんは、だれのものでもないけど
私の彼だから
って。
どうして、最初から、いってくれなかったの
いままで黙ってたの、ひどいじゃない?
って、
まぬけなあたしを、責めておくれよ。
そうしてふたり、きのうまでのような
仲良しこよしの親友には、もう、戻れない
それでいい、
それしか、ない。
そしてあたしが、泣こうが、笑おうが、
あなたはなにひとつ気にしなくていい、
それを『孤独の後始末』と、いうのだから………
それが、
あたしの選んだ、
あたしとあなたの、
最後の後始末だから、
それを『孤独の後始末』と、いうのだから………