ポエム
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ひらひら舞う白い花びら


口紅に
熱いくちづけをおくれ
唇じゃなくて
いい
最後の夜くらい
つらい雨だけ降らないで
心くるくる狂っていきそう

ほんとの想いを語ろうか
君が一番いいんです

出逢った
それがホントは不幸なのかも
けどね
出逢わなければ
それも不幸かも

一瞬は
そのばかぎりの希望だけでもいいと
燃え上がった儚げな香りを
感じた真夜中
あれは
真冬のような部屋

悲しいね
とか
言葉にしちゃダメだから
今夜が最後の最後の日
綺麗に微笑みながら
サヨナラも
禁止だから

好きだけど
別れるなんて
悲しいな
ひらひらと夜空に手をかざし
透けない小指で口紅を拭う
口の端は上げようよ
馬鹿みたい
べつに約束なんてなくて
心が
かってに白くなってしまった

嘘にだまされない
賢い目を持っていると
信じて

それを信じると
なお惨めになりそうなので
夜を歩く

ああでもやっぱり好きは
消えてくれないんだ



夜を往く
あゝもう君の白い手に
首すじ撫でられ花舞う幻影











22/03/19 00:35更新 / 花澤悠



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