月、千の風、闇の歌
きらめく星の宝石、寒い街角でも
帰宅する人のため息、そっと視線を落とす
あのビルの屋上には地上の宝石があり
けれど手に入れられない、僕には届かない
夢を呑み込んで、満天の星の夜を過ごしたい
現実はいつだってなにか大事なものを終わらせる
生きるためには、影絵であろうとした人
暗く輝く瞳、透きとおった夜空が映る
彼女をお手本に生きる、堕天の瞳が好き
どこにも行かないという嘘、千の風、闇の歌
きらめく星の宝石、寒い街角には
僕の新しい歌が流れる、誰がそれを聴く?
遠くの、月の、夢の、石の、欠片でいいから
手に入れられない、空を飛べない
月、小さな花を咲かせ
月、小さな花を降らせ
月、怯えたくなる僕の悲しい嘘を
月、その花でそぉっと隠しておくれ