あなたのその綺麗なこころには
心が醜いっていうの?
そんなのどこで見えるの?
顔が整ってるって言ったじゃない
冷たそうならまだわかるわよ
心が醜いって言ったのね?
なぜあなたにそんなことがわかるのよ?
私が私のことを私はきれいでしょって言うから?
自分のことを頭が良いとか優しいとか
とにかく自分で褒めちぎるから?
そんな、そ──んな!
なら、誰からも褒められない子は
どうすればいいのさ?
私はみんなに褒めて欲しいわけじゃないよ
みんなからなんて、
なんて思われたって、へっちゃらさ
(だから私は嫌われる?)
でも耐えられないこともあるの。
あなたが私をどう思っているかわからないじゃない
みんなあなたに私のことを悪く言うでしょう
でも本当は
そんなに悪くない子(子、って、いくつよ?)
であることを
自覚している私はどうすればいいの?
それが問いで、さらば答えは
もはや自分で自分を褒めるしかない、これでしょう
みんなに言ってもらえる人が
自分で褒める必要なんかあるわけないじゃない
みんなに嫌われてる人間が待っていたら
いつまでたっても嫌われたままじゃない
そこで私は考えた
嫌わないでって言ったってどうせ嫌うんだろうから
せめてあなたの前でだけでは
私は私のことを褒めてあげようと
よろボーイよろボーイ、たどり着いたのは
かつて味わったこともない悲惨な勘違いだったのか?
線路は続くよどこまでも
交わらないのが平行線
私とあなたの人生も
近いよーでも交わらない
どうせ泣いても叫んでも
あなたのことを好きっていっても
好きって好きって言い続けても
私の心は届かないんでしょう
あなたのそのきれいな心には
あなたのそのきれいな心には
私は芋虫みたいにみのむしになってひと冬越えるよ
ぶらんぶらんと糸にぶら下がって
のどかに揺れているよ
そんな私を見て楽しげだなぁなんて
決して思わないでね
うそ、思ってね。
楽しそうだなぁ。
アイツとしゃべると面白そうだなぁ。
そうだッ、しゃべってみよう!
雨で水がしたたっているから、
なんて「美女美女」なんだろうと
思ってくれてもいいのよ
あー、私はどうしてこんな
こんな破滅的な想像しか
思い付かないんだろう
だから、あなたにまで、
私の心は醜いとおもわれたまま、
忘れ去られることが怖いのです。
私は、命がけの自画自賛で、
壊れかけのプライドを保とうとする、
因循姑息な大人になった。
そんな筈では、なかったけれど。
そんなもんにしか、なれなかったよ、
なっさけないけど、ねぇ、あーあ。
でもね、でもね、
楽しいことも、いーっぱい、あったもんね?
考えてみて?
そこそこの人生でしょうって
自画自賛、してもいいでしょ?
ゴメンは、惨めになるから、いわないけど。