真夏の街という海
夏だから、蝉の声で、起こされる
ふらふらゾンビみたいに、横断歩道を渡る
川面を眺めて昨日の、川面との違いを探せない
振り返れば、ずっと同じことの、繰り返しか
熱帯夜、らしい、知らない
寒いのは、この部屋のエアコンのせい
知ってるけど、いたくない、真実
夜の寂しさは、少しずつ、嫌いになる
昼間は、いい人でいられた、かな
乾いた笑顔ばかりの、湖底、張り詰めた
遠い目で、夢見る人がいない、リアル
明日はまた、真夏の街という海へ。
お互いが、伝えきれない、言葉ばかりの、
うすら寒い、真夏の夜の宴に、招かれもせず