ポエム
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風と街のうた

風が幟を揺らし
コンビニの駐車場では白い子ネコがうずくまる

いつかそれが滅び去る街だったとしても
いまはまだ陽光の中にある

一番高い建物から見下ろす
カラスの瞳が濡れている

飛翔のあとを
青空に残した悲しみで


街の郊外の土道に咲く野の花は
白く小さくただ風に揺れている


風が幟を揺らし
コンビニの駐車場では白い子ネコがうずくまる

耐えられない痛みを問う瞳

風が伝わる金の稲穂はさわさわと揺れ

陽光反射する小川の上にも吹く風

耐えられない夜は痛い涙を流す

自然に抱かれているはずなのに

自然に感情がないなんて
だれが言い出した悲しみなんだろう






21/07/03 18:50更新 / 花澤悠



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