エーッ?好きなの、好きって、言うよ?
私が詩を書くときのペンネームは、
緑川すみれ子。
なんか色いろ色が強すぎて、
けばけばしいと言う人いるんだけど、
本当に、そうかぁ?
寒波がこの国を覆っている2月、
こんなに粉雪が、舞い飛ぶ
ぎんいろの草原で、
私は初めてあなたに抱きすくめられていた。
それから、涙を拭ってくれ
大丈夫だからね、と
もう一度強く抱きしめてくれた。
私は、今度は、
その言葉に心から擦り寄ってしまい
生まれて初めて
《人が暖かい》と思ってしまい
だから、恥ずかしかったから、
絶対に泣きやもうと思っていたんだけど
生まれて初めていただいた
この爛れてしまった、もう手放せない、熱っぽい愛情のせいで、
いつまでもしゃくりあげ続けた。
いつまでたっても、泣き止むことができなかった。
そんな中、
私のケータイが鳴り出したものだから、
いそいで切ってしまい、
それでも、あなたの(小さな)胸に頬よせ、
しっぽりふたりしてずぶ濡れのままで
ただ、《時がそこにない夜》を待った。
こんな詩を書くから
ちょっとけばけばしいくらいの
ペンネームのほうが、いいと思ってた。
私が詩を書くときのペンネームは、
緑川すみれ子。
なんか色いろ色が強すぎて、
けばけばしいと言う人いるんだけど、
本当は、そういう理由なんだ。